猫をだまして飛んで行く。

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きめ細かな仕事が光るガルパン4DX 

 

行ってきました。ガルパン4DX。台風が過ぎ去った直後の月曜日にもかかわらず、川崎のTOHOシネマズは満員御礼状態でした。当日がTOHOのシネマデイなるもので、映画のチケットが1400円だったということもあるのでしょう。おかげさまでそちょっとお安くなった分をグッズに寄付ができた。ありがとうございます。朝9時の時点でその日の上映回を全て満席にするは流石の一言だった。

 

4DX自体はシートがジェットコースター並に激しい動きが展開されるのではなかろうかと戦々恐々としていたけれど想像よりは振動が少なかったのはよかった。(飲んでいる最中にシートの揺れで熱々のコーヒーを隣の人にぶちまけてしまったら本当に笑えない)マッサージシートに乗っているようなイメージ。座席シートの奥行きは通常のシートよりも狭いため、軽く腰掛けるような感じで鑑賞をしていく。

 

ガルパン4DXは水を使うことはほとんどなく、シートの揺れ&風+光で構成をされています。水は機械の匂いが付着していて臭かった......。試合シーンでは、シートの揺れ&風+光を全て使い、他のキャラクターの行動や感情などに合わせてシートが細かく動くのは芸が細かい。

水島監督がブログかどっかで4DXのシートチェックをしていて血行がよくなった気がする。といっていたのも納得ができる芸の細かさでした。映像と違和感がタイミングを調整してるのが伝わってきます。照明弾の光の点滅に合わせて館内も弾に近い色味のオレンジをほぼ同じタイミングで点灯するのも良かった。本編は1話と2話を全て繋げてあり、1本のストーリーとして展開されていて違和感が全く無いのが流石の一言。

 

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戦利品の手ぬぐい&自由帳

BC自由学園エスカレート組と受験組の対立構造は、フランスの平民vs貴族階級ではなく、新興貴族と代々続く貴族との対立を関係の中に落としこんでいるのではないかと想像。表面的には仲良くしているように見せても、なにかきっかけさえあればすぐに破綻するという仮説を立ててあの一瞬で、すぐに作戦に落とし込む判断力が本当に恐ろしい。ゆかりの現場を見た人間ならではの意見と、沙織の戦車の見立てが相変わらず冴え渡っている。みほのとっさの判断も怖いくらいのキレッキレ。そして、今回の作戦の要のとも言えるかもさんチームが遊撃部隊としての活躍が光輝いていました。かもさんすごい。

 

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知波単学園の変化もかなり驚かされた。

知波単学園は、過去全車両突撃戦法で戦車道大会ベスト4に輝いてから「突撃こそが我が学園の伝統であり王道の戦法である!」が根付いている学校。それが、前回の劇場版のエキシビジョンマッチから大洗の面々に矯正(主に福田が)されることで突撃から徐々に卒業していきつつある学園。とはいっても根付いた文化からの意識ってそう簡単に変えられないし、止まることはありえない。という考えのメンバーで主に構成されているからこそ、脊髄反射で納得する「突撃」という言葉を入れた作戦を考えたのはよく考えたなぁと思う。

チーム内で「停止」と命令されても「停止はありえません!我が校は突撃こそが全てです!」なんて言われるのを予想して「のんびり突撃(前進しつつ止まって攻撃)」やら、「足踏み突撃(停車した状態で砲撃)」なんて言い回しを変えて攻撃の戦法を変えたのは大きな変化だったな。と本気で驚いた。たぶんあひるさんチームに相談した後で、福田が考えて西に進言。で、それでは使ってみよう。という流れだったんだろう。

 

今回初導入となる水陸両用戦車「特二式内火艇」を使った水辺からの奇襲作戦では、あひるさんチームから継承した風船作戦を導入しているのがにくい演出。しかも、ちゃんと迷彩柄のあひるさん風船も使ってくるのが知波単学園の義理難さを物語っていてそれもまたよかった。この義理の固さが知波単の良いところなので、それを活かしてくれた制作サイドに本当に感謝。

  

 

知波単学園の次はトーナメント表では継続高校なので、やはり胸が熱くなる試合が繰り広げられると思うと今から本当に待ち遠しい。

個人的に決勝戦では、唯一試合に負けた聖グロか黒森峰再びになるのではないかと予想。桃留年の危機を唯一会話していたのは聖グロだけだったので、伏線を貼っているのではないかと想像。3話が今から待ち遠しいけど、50分の尺であと3回分の試合が収まるのだろうかと気になっているけれど、きっと伸ばしてくれるだろうと信じている。ガルパン4DXは満足度がとても高い映画だった。